とらや一家が九州旅行へ出発する前日,寅さんが帰って來た。隠しだてされムクれる寅さんだが,結局淋しく梅太郎と留守番をすることになった。それから數日後,小學校の級友・文彥に再會,懐かしさのあまりに悪酔いし,文彥の妹・りつ子の家で彼女の大切なキャンパスを汚して追い返された。翌日,とらやへ謝罪に來たりつ子と意気投合,互いが病気のときにお見舞いへ行き來する関係になった。しかし,りつ子は絵を生涯の伴侶として生きていくつもりで,寅さんとは一生友達としてつき合っていきたいと語るのだった。所詮つり合わない女流畫家に寅さんが胸を戀焦がすシリーズ第12作。